舞踏家の父と暮らす12歳の少女、野宮朔。夢は、作家になること。一歩一歩、大人に近づいていく彼女を襲った、突然の暴力。そして、彼女が選んだたった一つの復讐のかたち。
2007年の作品だけど、読んだことなかったのでまた島本理生さん。
帯を読んだときにこれが父親の暴力だったら嫌だなと思ったんだけど
そうではなくてほっとしたと同時に、そっちの暴力の方かと違う意味で落胆。
本当に島本さんの本の中に出てくる男はしょうもない男ばっかり。
思春期のときに起こった出来事って、そこで世界が一変しちゃうもの。
昨日までみんなと同じものを見ていたようなのに
そのある出来事によって、自分の見ている世界とみんなの見ている世界が
まったく違うものに思えてしまうことがある。
それをあんな形で経験しなければならなかった少女が気の毒で仕方ない。
子供たちを守るべき存在の大人たち自体が子供なのだ。
そんな中で生きていく子供たちは自分で自分を守る術をつけていくしかない。
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