9.25.2011

愛すべき娘たち/よしながふみ

親だって人間だもの機嫌の悪い時くらいあるわよ!
あんたの周囲が全てあんたに対してフェアでいてくれると思ったら大間違いです!!(11)

あぁ〜、なんて素敵な漫画。
まさにみんなが愛すべき娘たち。
上質な漫画で、読めば読むほど味が出る。
このなんともいえない表情とか、間の取り方とか大好きです。

女という生き物の不思議。
厄介な生き物だよね。
娘であり、母であり、祖母であり、女である。
面倒くさいとも思うけど、いとおしくもある女たち。

第一話。
50過ぎて癌が発覚した母が再婚相手に連れてきた男は自分より若い男。
ちょっとクールな感じのお母さんが素敵。
そして見てくれがいいのにちゃんばら好きな男。
二人だけだった空間に入ってきた新しい風。
ちょっとじんわりきちゃった。

第二話。
大学の非常勤講師とちょっと変わった女の子の生徒の話。
此処で、第一話のみんなが出てきて、変わらず仲良しで嬉しい。
この女生徒、ある意味すごい。
ん〜、でもこんな子いるんだよなぁ。
ダメな男ばっか選んじゃう子。

第三話。
”恋をするって人を分け隔てるという事じゃない”
ん〜、奥深い。
いくらおじいさんに分け隔てなく接しなさいっていわれたって
普通この若林みたいな子は滅多にいないよ〜。
でも、彼女の最後の決断は普通に納得がいかなくとも
彼女自身には本当にしっくりきちゃったんだろうなぁ。

第四話。
学生時代の友達の今は、みたいな話。
思い描いていた未来と今立っている現実はどうなんだろうか。
それぞれの道。
学生時代をなんだか私も思い出して、
みんなが元気でいてくれたらいいな、と思った。

最終話。
”母というものは要するに一人の不完全な女のことなんだ”
母と娘。
子どもの頃から言われ続けてきたことって
意外に残ってるものなんだよね。
「こんな母親にはなりたくない」って私も思ったことある。
思春期で怒られて、苛々してて。
もちろん今は全然そんなことなくて、むしろ尊敬なんだけど。
でも母親だって一人の女なんだもんなぁ。

最後の麻里ママの「ふふ」で終わるんだけど
この彼女の表情がまたすべてを物語っててじんわりくる。

2 件のコメント:

  1. 素敵な表紙ですね。
    この絵の感じ好きです。漫画、最近ぜんぜん読んでないけど読みたくなってきました。魚喃キリコさんの「strawberry shortcakes」という漫画ご存知ですか?もしまだだったらぜひ読んでみてくださいね。

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  2. >cameliaさんへ

    よしながふみさんの漫画は素敵です。
    この本も素敵だったので、是非。奥が不快です。
    Strawberry Shortcakesは知らないです。
    今度探してみます!
    お勧めありがとうございます♩

    返信削除

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