失われたものの大きさに打ちのめされながらも、最初に戻ってやり直す。そうすることでしか、人は自分を理解できない。後悔だけはしたくない。若い頃は私も、そう思っていた。でも今は違う。後悔しなくてはならないのだ。後悔こそが大切。後悔に後悔を積み重ねて、人は強く、優しくなっていく。自分を理解するために、必要な後悔というのがある。(219)
本屋さんで飾ってあるのを見つけて、なんとなく手が伸びた。
ぱらっとめくって、少し読んだら読みたくなっちゃってお買いあげ。
文庫じゃないけど買っちゃった。
この小手鞠るいさんの名前って結構見かけてきたんだけど
今まで手を出したことがなくて、今回初。
すごく読みやすいです。
過去を振り返る母と、現代を生きる娘との時空が行き来する。
あっさりと読めるのだけれどもなんか素敵な話だった。
なんとなく昼下がりの午後に読みたい。
そして元気がなくなったとき、何かを見失いそうな時に読んだらよさそう。
あとがきで知ったのだけれども、これっていくつかのシリーズがあって
それの完結編だったみたい。
知らずに読んでも全然楽しめたけど、
このシリーズを読んでまたこれを読み返すのもいいかも。
何かを見失いそうな時に見失っちゃう作品が多いのに!
返信削除珍しいパターンかも知れませんね。
小手鞠さんの作品にしては・・・。
個人的には、読後に複雑な気持ちが支配した感じ、なんですけどね。
小手鞠さんって、他の作品もこんな傾向なのかと思って
いろんなサイトの記事とかを見ていたら、
http://www.birthday-energy.co.jp/
で小手鞠さんを論じてる記事を見つけました。
ざわめくような強靱な遊び心ってのが、引っかかりますね~。
どんな作品が今後生まれてくるのか、いろんな意味で楽しみです。